第41回愛媛県教育会入選俳句
       松山市祝谷町533 愛媛県教育会俳句募集係 協賛 愛媛県学校生活協同組合連合会 

(募集期間)平成25年8月20日(火)~10月4日(金)

~~入選句は、「文教月報12月号」に掲載しています~~

 

一般の部 (県内在住の成人)投句者24名 投句数46句 より、入選作

上原 白水 先生選

特 選

○ 虫の音に迎へられたる母郷かな   松山市  増元晶尚

優 秀

○ 孫曾孫集ふ米寿の夏座敷      四国中央 片岡照代

○ 縁側に腰を掛ければ風は秋     今治   武田茂則

佳 作

○ 青春を捧げし日々や遠花火     新居浜  印南秀克

○ 亡き友の形見身につけ彼岸供養   西条   一色早苗

○ 亡き母の思い出尽きず盆の月    今治   金子敏雄

○ コスモスの咲きて元気にダイヤ婚  今治   森ユキ子

○ 春潮や岬回れば分教場       松山市  廣瀬幸一

○ 指先に哀愁にじむ阿波をどり    松山市 増元千代子

○ 手押車の休み休みや里の秋     松山市  山内之夫

○ 夫の世話生きがい(おい)の敬老日  松山市  玉井洋子

○ はにかみは昔のままや帰省の子   伊予   神野正憲

○ 子に遠く老ひし夫婦の敬老日    八幡浜  谷本澄子 

近藤 良郷 先生選

特 選

○ 山脈(やまなみ)は雲(かぶ)りをり袋掛   今治  渡部元子

優 秀

○ 子に遠く老ひし夫婦の敬老日     八幡浜 谷本澄子

○ 花茣蓙の一角老の占めてをり     西予  兵頭 昇

佳 作

○ 逝く雲にかなかなの風吹き上ぐる   新居浜 印南秀克

○ 亡き母の思い出尽きず盆の月     今治  金子敏雄

○ 花万朶桜の歌を口ずさむ       今治  金子敏雄

○ ちちろ鳴く厨吾が城湯気立ちぬ    今治  森ユキ子

○ 入梅や叔父の残せし田は広し     松山市 北岡典子

○ いちはやく首すじに触る秋の風   松山市 増元千代子

○ 収穫の畑に残せし唐辛        松山市 山内之夫

○ 虫の音に迎へられたる母郷かな    松山市 増元晶尚

○ 夕間暮れ空蝉を手に佇みて     松山市 大木フク子

○ はにかみは昔のままや帰省の子    伊予  神野正憲

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ジュニアの部 (県内の小・中学生)応募校21校 投句数462句 より入選作

                     (校名右の数字は学年)

高山 佳子 先生選

特 選

 秋日よりねこもいっしょにひっこしだ 遊子川小三 入船 晴加

優 秀

 アキアカネ自転車に止まるのぼり坂   明神小五  上田 悠登

 ぼくたちといっしょに帰るオニヤンマ  立間小五  清家 大睦

 ありたちがわたしに内緒でうわさする  中浦小六  藤田 愛香

佳 作

 夏の風両手を広げしんこきゅう     船木小五  鴻上  菫

 運動会一位めざしてかけ出した     素鵞小三  高本 和空

 くまぜみが何度ももどる庭の木に    道後小五  木岡さやか

 夕暮れに野菜に水かけ蚊にさされ    道後小六  髙橋 英志

 夏の朝姉妹でねぞうおんなじだ   味生第二小三  藤丸 梨寿

 花火でねハートをかいた父さんに   石井北小二  松平 定大

 夏の海きらきらまほうにかかってる  石井北小四  山﨑菜々子

 笛太鼓獅子舞練習筋肉痛        浅海小六  津村 恭介

 母さんに言われて見上げる丸い月    明神小二  上田 茉由

 かぶとむしすいかのうえでやすみよる 粟津小一ほしかそうじろう

 川ぞいにホタルが夜のパトロール    立間小六  浅野 真凛

 算数で計算まちがいつゆに入る     中浦小五  安田慶次郎

 炎天の日を通りこし虫歌う       重信中一  三好 輝正

 秋色の夕日に染まるグラウンド     八代中三  岩崎 修平

 首を振る季節外れの扇風機       八代中三  佐々木結芽

池田 尊之 先生選

特 選

 父の眼に花火と同じ色映る      石井北小五  小田みなみ

優 秀

 稲刈って田んぼに道ができていく    上林小四  小野植雄大

 よしのふえふといおとしたかたいくき  中浦小一  中谷 優希

 せみよ鳴け生きた証を残してゆけ    重信中二  山内 真由

佳 作

 大きいな先生みたいくす若葉      船木小五  松場 美羽

 竹の子の着物全部で十九枚       中萩小五  鍋井 健弘

 探してたサンダルおどる波の上     素鵞小六  竹本  舜

 なしむいだおそるおそるしんちょうに  素鵞小四  佐川 瑠美

 父さんにしょうぎでボロ負けつゆの夜 味生第二小三 浅田 幸大

 南風せんたく物がおどってる     石井北小三  尾崎 愛佳

 まつり前だんじりみがいて月を見る   浅海小二  新梅桑二郎

 チューリップちょっとめをだしまっている 上林小二 倉橋 凛帆

 いちじくを祖母と二人でかぶりつく   明神小五  山之内里穂

 父さんとコスモスの道手をつなぐ    明神小六  船本 旭香

 夏休みぬいた草からイモ虫が      粟津小三  徳田 蓮哉

 あきのかわかにがたまごをもっていた 遊子川小一  山本 琉翔

 すいとうのこおりカラカラのどからから 立間小二  宮本  怜

 帰り道かにが出てきたとおせんぼ    立間小三  酒井 翔平

 癒される月を眺める猫のひげ      八代中二  上野 姫愛