平成26年度 情報10 「認知症が嫌いなら油を変えよう」

     医学博士 脳科学専門医 山嶋哲盛 著  ダイナミックセラーズ出版

 

 この本は、第1章から4章までは、「アルツハイマー型認知症」について、第5章からは生活上の対応策として、食生活を中心に紹介されています。著者は脳科学専門の研究者として、臨床医としての経験より、具体手に解りやすく説明されています。参考になることが多くありますので、その要旨のみ記述いたします。

 

Ⅰ アルツハイマー型認知症

  最近増加傾向にあるアルツハイマー型認知症(初老期に始まり、記銘力の減退、知能の低下、高等な感情の鈍麻、被害妄想、関係妄想などがあり、やがて高度の痴呆に至る。)はサラダ油のヒドロキシノネナール(神経毒)が神経細胞を錆びさせるため生じる。

  アルツハイマー病は10~20年かけて発症しているようで、これが65歳前後で発症する。

Ⅱ 早期発見法

 ◎1 1週間の予定を記憶できるかどうか。

  2 会議の内容を正確に覚えていない。

  3 教師であるのに、新入生徒の名前を覚えられない。

  4 かかってきた電話の内容を正確に覚え、家族にきちんと伝える。

  5 物を置いた場所を忘れやすい。 **以下省略 心配であるなら次を行う。

 

 ◎1 昨晩食べた夕食のおかずを正確に思い出せるか。

  2 今朝読んだ朝刊の記事の見出しを3以上思い出せるか。

  3 最近見た映画やテレビドラマの内容を家族や友人に1分で説明できるか。

  4 先週末はどこで何をしていたかを思い出せるか。

  5 明日のスケジュールや約束をパッと思い出せるか。 **3つ以上正解なら合格。

Ⅲ どんな医者にかかるか。

   精神内科や精神神経科、脳神経外科のもの忘れ外来が適当。

Ⅳ アルツハイマー病の治療

  治療薬はありません。進行を遅らせることしかできません。予防が肝心です。

Ⅴ アルツハイマー病の予防

 1 肥満を避ける。肥満とは、毎日の食事で余分に摂った炭水化物や油脂が肝臓で中性脂肪に変換され、皮下や内臓周囲に過剰に蓄積した状態です。マーガリン、マヨネーズ、ショートニングに多く含まれているトランス脂肪酸は、脳の細胞を破壊します。

 2 どうしたら太らないか。

  ○ 食べ過ぎず(腹八分)、適度の運動をすることです。

  ○ 水素濃度が高い温泉の効用  以下略